第2章責任関係 その10 − ポスト −

 組織においては業務や責任が特定の人物ではなく、ポスト(役職)に割り振られていることがおおいです。このような場合、図2.15のように、パーティのサブタイプとしてポストを導入することで、そのポストにかかわる業務や責任をポストに結びつけることができます。

 本文中の例をオブジェクト図としてあらわしたものを図2.15.a、図2.15.bに示しておきます。

例1 Paul Smithは大容量製品開発チームのチームリーダである。このことを大容量製品開発チームのチームリーダのポストへの就任として表現できる。このポストは大容量製品開発チーム(パーティ)を管理するという責任関係を持つ。Paul Smithは、このポストに対して、(就任という型の)別の責任関係を持つ。


ある特定の人が特定のポストへ就任しているということも、責任関係を用いて表現されてますね。

病院の移植医というポストには、業務記述に1年で50件の腎臓移植と20件の肝臓移植を行うこととされている。このポストは、50件の腎臓移植と20件の肝臓移植の2つの「手続き範囲」と、病院との責任関係を持つ。