第2章責任関係 その2 − 組織階層 −

ミュー「コーヒーは苦くて飲めないよ」
エプシロン「何だいきなり。アロマコーヒーメーカ(ACM)社の組織構造が例に挙がっているからか?まあ、俺もブラックは苦手だな。」
「ミューはミルクとお砂糖いっぱい入れたカフェオレなら飲めるよ。でもね、夜寝れなくなっちゃう。お布団入っても頭の中でグルグルといろんなことがね・・・」
「わかったから。もういいから。じゃあ、図2.3だ。これは事業部が地域に分かれ、地域が部門に分かれ、部門が営業所に分かれてるのを表現しているようだな。」

「地域っていうのは?関東とか北陸とか東北とか?」
ACM社は多国籍企業ってことだからな。もっと大きな範囲、例えば北米だとかヨーロッパだとか東アジアだとかが妥当だろうな。」
「ふーん」
「で、事業部、地域、部門、営業所を組織に汎化したのが図2.4」

「組織から出て組織に戻ってる関連、ほら、親、子ってのがあるだろ。それが組織構造が階層構造であることを表している。階層構造ってわかるか、ミュー」
「うん、わかるよ。木構造っていうやつでしょ。」
「(こいつ・・・)、で、事業部、地域、部門、営業所の順で階層になっているってのが、それぞれについた制約によって記されているんだ。」
「だけど、なんだか面倒くさいね。図2.3の方がすっきりしてない?」
「えーと、そうだな。組織構造が変わった場合、例えば地域を廃止して部門を事業部の直下に置くようになった場合は、図2.3ではモデルの構造を変更しないといけない。だけど図2.4だと制約の部分を書き換えてやればいいだろ。」
「部門についてる制約を「親は事業部」って書き換えるの?」
「そうだ、ミュー。組織構造が変更されたときにより柔軟に対応できることが必要なんだ」
「んー」

「じゃあ、図2.5にいくな。これは一つの組織が二つの組織階層に組み込まれている状況を表している。」

「ん?よくわかんないよ、エプちゃん」
「製品サービスについての組織階層と、営業についての組織階層があるってことだ。これはオブジェクト図をかいた方が分かりやすいだろう。」