第2章責任関係 その1 − パーティ ―

エプシロン「で、だ。第2章の責任関係から始めるわけだが」
ミュー「エプちゃん、第1章はどうしたの?ねえ?」
「この章の重要概念としては、パーティと責任関係が挙げられているな、うん。」
「(聞こえてる癖に、エプちゃん・・・)」

重要概念 パーティ責任関係

「まずは、アドレス帳をモデル化した図2.1からだな。」

「このモデル中の人や会社を「パーティ」って概念で汎化したのが図2.2だ。」

「パーティって楽しいよね。」
「パーティってのは、何かしかの行動を行う団体ってことだな。まあ、人一人でも団体ともいえるよな。」
「パーティって具体的にはなんなの?エプちゃんもパーティ?ミューも?」
「うん、俺もミューもパーティであり同時に人でもある。ミューが行ってるコントラクトブリッジ愛好会があるだろ?あれなんかもやっぱりパーティだけれども、これは人じゃなくて組織だな。」
「うん」
「ちょうど例があるな。これをオブジェクト図にしてみよう。」

例1 英国国営保険サービスでは次のものがパーティである。Tom Cairns医師、セントメリー病院の腎臓チーム、セントメリー病院、パークサイド地区保健所、王立外科大学。

「Tom Cairns医師には電話番号やEメールアドレスとの関連もつけてみた。セントメリー病院もだな。どうだ、分かるかミュー」
「んー、うん。だけど、セントメリー病院の腎臓チームには電話番号とかEメールアドレスはないの?それにセントメリー病院には電話番号が2つあるよ、いいの?」
「腎臓チームやパークサイド地区保健所それから王立外科大学の電話番号なんかは、もちろん無いんじゃなくて、このオブジェクト図では省略しただけだ。まあ、アドレス帳なんだから電話番号、住所、Eメールアドレスのどれか一個ぐらいはかいておくべきだったな。」
「セントメリー病院の電話番号が2つあるのは?」
「セントメリーぐらい大きな病院なら2つぐらい電話番号あるんじゃないか?」
「(うーん、どうだろう・・・)」