第3章 観測と測定 その2 − 量 −

 図3.1では人の身長、体重、血糖値を記録するため、それぞれのフィールドに数値を記録するものになっています。ただし、このモデルでは身長、体重、血糖値に適切な単位が付与されていないため、それぞれの数値の持つ意味が不明確となります。

身長にはcm、体重にはkg、血糖値にはmg/dLなどの単位がつくことで初めて意味のある情報となります。そこで、図3.2のように、数値と単位を組み合わせた「量」という概念を一種の基本型として導入すると、様々な測定の場面において有用となります。

この図では量の属性として数量や単位が示されていますが、量に対して数値および単位を関連づけることによって表現することも可能です。

では、例とそのオブジェクト図を示していきます。

例1 185ポンドの重さは185という数値とポンドという単位を持った量として表現できる。

例2 80ドルは80という数値とUSドルという単位で表現される。